ジャネットは1966年にジャクスン家の10人兄弟の末っ子として生まれ、3歳の時に兄達がジャクスン5としてリリースしたアイ・ウォント・ユー・バックが全米ビルボードR&Bチャートで4週連続No.1ヒットとなる鮮烈なデビューを果たしていたことから、物心がついた頃にはすでにショウビズ界に身を置いていたような環境だったと思います。ジャネットがデビューしたのは1982年の自身の名を冠したアルバムでしたが、続く2枚目のドリーム・ストリートも含め、ジャネットの個性というよりレーベル主導で制作されたイメージは否めず、そこでプリンス・ファミリーから独立して間もないジミー・ジャム＆テリー・ルイスにプロデュースを依頼し、ジャネット自身もミネアポリスの彼らのスタジオに籠り3枚目のアルバムが制作されることになりました。こうして生まれたアルバム、コントロールは1986年にリリースされるや全世界で1400万枚を売り上げるモンスター・アルバムとなり、さらに1989年にリリースされた同じタッグによる2作目リズム・ネイション1814も前作を凌ぐ大ヒット、相性の良さを決定づけました。そのアルバムからの最後のシングル・カットとなったカム・バック・トゥ・ミーはジャネットの提案でストリングスが大きくフィーチュアされた美しい楽曲でチャートでも2位を記録しました。ちなみにアルバム・タイトルにある1814はリズム・ネイションの頭文字、RとNがアルファベットの18番目と14番目の文字というところから付けられたそうです。