1984年生まれのファンテイジアは2004年に放映されたTV番組、アメリカン・アイドル（シーズン3）で見事優勝、その年にリリースされたアルバム、フリー・ユアセルフがグラミーで4部門にノミネートされるという華々しいデビューを飾ったシンデレラ・ガールです。この曲は2010年にリリースされた3枚目のアルバム、バック・トゥ・ミーからの1曲で、いきなりマーヴィン・ゲイ＆タミ・テレールの1967年の大ヒット曲、ユア・プレシャス・ラヴのイントロが流れ出すので「ああ大ネタサンプリング使った反則技ね」と思いきや、あっという間に彼女の瑞々しくもパンチのあるヴォーカルに引き込まれてしまいます。前述のキャリアは伊達ではありませんでした。さらに彼女、本名をファンテイジア・モニーク・バリノといい、かつて日本のソウル・ファンの間から幻のグループと呼ばれたバリノ・ブラザーズの姪にあたるとのこと。血統も折り紙付きのシンガーなのでした。